すぐに解答を見るのはなぜ?

生徒の成長
入塾直後︎
  • 後でまとめて答え合わせ
  • 正解を書き写して終わり
  • 早く終わらせたい!
︎入塾2年後
  • 1つできる毎に答え合わせ
  • 正解できるまで考え直す
  • 出来るようになりたい!

問題を解き終えると、すぐに解答を見る。学習中に子どもがこんな行動をとるとき、どんな想いで学習に取り組んでいるのでしょうか。

小学6年生のSくんは1つ問題を解き終えると、その度にすぐ解答を見ます。最近は「一緒に答え合わせをしようね」と伝えていても、待ちきれないのかパッと自分で見てしまいます。

彼がこのような行動をとるのは、確かめたいからなのです。懸命に考えてたどり着いた自分の答えは、合っているのだろうか?そのことを、すぐに確かめたいのです。そしてもし間違っていたならば、考えが頭に残っているうちに間違いを正したいのです。

そんな彼は、一体どんな想いで学習に取り組んでいるのでしょうか。

Sは、出来るようになりたい!って、めっちゃ思ってるんやなぁ。

Sくん
Sくん

なんで分かるんですか?

答え合わせのやり方から感じるねん。もしSが出来るようになりたいって思ってないんやったら、答え合わせをせーへんかったり、後でまとめてバーっとやったり、考え直さずに答えを赤で写して終わりにしたり、、、

それ、昔のオレやん!

そう、約2年前の入塾当初のSくんの行動は、今とはかなり違っていました。上に挙げた行動以外にも、次のような行動が見られました。

  • 速くやろうとして、間違いだらけ
  • 「習っていないからできひん」と言う
  • 考えもせずに、「分からへん」と言う
  • 特に考えもなく適当に式を作る
  • パッとできなければ、「この問題嫌いや」と投げ出す

入塾当初の彼がこのような行動をとっていたのは、統制的動機づけがとても高かったからです。当時の彼にとって学習は、本心からはしようと思わないことでした。それでもしなければならないとプレッシャーを感じ、仕方なくしていました。

しようと思わないことを仕方なくしているとき、子どもは出来るようになるための行動を決してとりません。出来るようになるための行動ではなく、手っ取り早く終わらせるための行動を取ります。

そんな子どもの学習行動が改善するためには、心が変わる支援が効果的です。心が変われば、学習行動は見違えるほどに変わります。出来るようになるための行動が、自然と生じるようになるのです。

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