つい先日、一足早く志望校に合格した中学3年生のRくん。合格発表後の初めての授業で、夢や目標についてイキイキとした表情で話してくれました。4月から始まる高校生活に、大きなワクワクを感じているようです。高校に入ってからのことはもちろん、その先のことも、彼はいろいろと真剣に考えています。
そんな彼は、1年以上中学校に通っていません。学校に通わなくなった頃の彼は、学ぶことに対して無気力でした。「学校なんか面白くないし、行く意味がない。」「勉強は面倒くさいからしない。」そんな投げやりな発言を繰り返しました。学校に行かないばかりか、自宅に引きこもったり、夜更かししてYouTubeを見続けたりするような生活を続けました。学ぶ意欲だけではなく、生きる意欲までもが失われつつあるように感じました。
しかし、今の彼には学ぶ意欲が満ちています。中学校には相変わらず通いませんが、高校は自らの意思で選び、受験のために必要な勉強に真剣に向き合いました。また、どんな人生を生きたいのかについてしっかりと考え、そのために必要だからと、学校の科目にはない学習も始めました。さらに、毎日の朝の時間を充実させるためのルーティーン作りにも取り組んでいます。
子どもが不登校になってしまったとき、親御様は大きなご不安を感じられることと思います。ただ、そんな時も忘れないでいただきたいのは、子どもは学校に通わずとも成長できるということです。正しく支援すれば、子どもの意欲が育ちます。そして意欲さえしっかり育てば、子どもは自ら行動を起こします。成長するために、力強く行動するのです。