100点取ったMくんの学習は？

1月末の実力テストで見事に満点を取ったのは、中学2年生のMくんです。

彼が満点を取ったことをとても嬉しく思いましたが、それほど驚くべきことではないと思いました。それは、彼がいつも心から学習に取り組んでいるからです。

彼の学習の特徴は、とにかくよく考えることです。たとえ分からなくても、あれこれ試行錯誤して何とか突破口を見つけようとします。先日はこんなこともありました。ある問題を考えに考えたけれど、授業が終わる時間になっても、どうしても分からないようでした。そんな彼に、選択肢を示しました。

彼は即答しました。彼は、いつもこうやって懸命に考え抜こうとするのです。彼が特別な教材を使っているわけではありませんし、彼に特別なことを教えているわけでもありません。それでも彼が大きく成長するのは、考え抜いた一問一問から多くのことを吸収するからなのです。

では、彼がこのように考え抜くのはなぜでしょうか？それは、考えることを彼が自己決定しているからです。自己決定せず、「考えなさい」などと言われて仕方なく考えている生徒は、決して彼のようには考えません。すぐに「分からへん」などと投げ出してしまいます。粘り強く考え抜くためには、自己決定が欠かせないのです。

そんなMくんは、100点をとったことを嬉しくは感じたようですが、それほど大きな喜びは示しませんでした。それは、彼にとって本当に嬉しいのは、問題を解くことそのものであり、100点は単なる結果の数字に過ぎないからなのだと思います。